村櫛町紹介

町の話題

 今村櫛町で一番話題の人を紹介します。

○名付けて「しギョと師」 漁師の小松恭司さん!

村櫛町ロゴマーク “見たい”“知りたい”“行きたい”で知られている「金とく」の番組「東海北陸魚紀行in静岡 美味と珍味の港町めぐり」(2012年11月2日、12月12日放送)に静岡県の港町に暮らすお魚の仕事師、名付けて「しギョと師」に村櫛町の漁師の小松恭司さんが選ばれ、浜名湖の漁を案内します。
 漁師の小松さんは、浜名湖の伝統漁の袋網漁(通称角立て網漁という)を行っています。前日浜名湖村櫛沖の漁場に網を仕掛け、翌朝網を揚げます。その網の中にはコマエビ・赤足エビ・コチ・シゴ・カニ・ネコタ等、また幻のカニと言われている「ドウマンガニ」が水揚げされました。また、タコツボやアナゴツボを使う壺漁、カニカゴなどの籠漁も行い、ウナギ・アナゴ・タコ等を水揚げしています。
 角立て網漁は、回遊する魚の通り道に網を仕掛ける定置網漁のひとつで、筒状になった網はところどころに金属の輪がついていて、先端は袋状になており、中に入って出られなくなった魚を捕まえる漁法です。また、小松さんは壺、籠漁も行い、ウナギ・アナゴ・タコを水揚げしています。
 静岡県には、遠州灘で操業する沿岸漁業と浜名湖で操業する湖面漁業があります。
浜名湖における漁業は、魚類・エビ類・カニ類を対象とした「湖面漁業」、アサリを対象とした「採貝漁業」およびノリ・カキの「浅海養殖漁業」に区分されます。
(図1)宇布見村村櫛村藻草海上境裁許絵図
【村櫛漁港】
 また、浜名湖には舞阪漁港、村櫛漁港、雄踏漁港、入出漁港、鷲津漁港があります。
浜名湖は川の水と海の水が混じり合う「汽水湖」です。650種以上の生き物が生息しているといわれる浜名湖で行われる多様な漁があります。

浜名湖の漁業

漁業種類 漁期 魚種
三枚刺網漁業 1~12月 スズキ・クロダイ・サヨリ・ボラ
囲目(かこいめ)網漁業 7~翌5月 ボラ・イワシ
袋網漁業 3~翌1月 エビ・カニ・サヨリ・タイ
シラスウナギ採捕漁業 12~翌3月 シラスウナギ
一本釣漁業 5~11月 スズキ・タイ・コチ・ヒラメ
流し網漁業 4~11月 エビ・カニ
たきや漁業 4~12月 エビ・カニ・タイ・ウナギ
打瀬(うたせ)漁業 5~12月 ボラ・コノシロ
採貝漁業 1~12月 アサリ
ノリ養殖漁業 9~翌4月 ノリ
カキ養殖漁業 1~12月 カキ
(資料:浜松市水産業より抜粋)
*たきや漁 浅瀬の多い浜名湖ならではの漁です。
*アサリ漁 地元では「カイカキ」と呼ばれ、クシ状の鉄の歯のついたカゴ網に木の柄をつけたもの「かくわ(じょれん)」と呼ばれる道具で採る漁です。水深3mのところでは2mの「高下駄」と呼ばれる「きゃたつ」のような鉄のはきものを足に付けて竹馬に乗ったようにして漁をします。


写真(1) 水揚げしたドウマンガニの爪を縛る小松さん・・・挟まれると危ないね!
写真(1) 水揚げしたドウマンガニの爪を縛る小松さん・・・挟まれると危ないね!
写真(2)捕漁した大きなドウマンカニ(一匹4000円位)
写真(2)捕漁した大きなドウマンカニ(一匹4000円位)

【村櫛漁港にて】
浜名湖の伝統漁(角立て網漁)に出発します
浜名湖の伝統漁(角立て網漁)に出発します
テレビ局の関係者
テレビ局の関係者


【角立て網漁の様子】
テレビ局の関係者
湖岸から800mくらいの漁場に到着

テレビ局の関係者 テレビ局の関係者



テレビ局の関係者


テレビ局の関係者
浜名湖に棲む魚やカニやエビが入っています。
テレビ局の関係者
【漁の協力者坪井さん】

浜名湖の伝統漁を経験した後、小松さんの案内で村櫛町の自慢を訪ねました。
それは150年以上の伝統を誇る公設の酒場です。



【村櫛酒販売所に集う仲間達】
午後4時、そろそろ常連客が集まって来ました。
今日獲れた魚・特にドウマンカニの話を肴にお酒がすすみます。

村櫛酒販売所に集う仲間達
村櫛酒販売所に集う仲間達
茹で上がったドウマンカニを美味しくいただきました

*村櫛酒販売所 創業万延元年から続いています。

取材協力:名古屋NHK